専攻主任あいさつ
看護学を学ぶみなさんへ
![]() 新潟大学医学部保健学科看護学専攻 分野/専攻主任 内山 美枝子 教授 |
人々のいのちと生活を支え、社会の未来をつくる看護。 医療の現場から地域、在宅、さらには国際社会へと広がる看護の役割は、現代社会においてますます重要になっています。 新潟大学医学部保健学科看護学専攻は、看護を科学として探究し、人々の健康と生活を支える次世代の看護専門職を育成しています。 本専攻の歴史は、明治14年に開設された新潟医学校附属産婆教場に始まります。昭和49年の医療技術短期大学部を経て、平成11年に医学部保健学科として発展しました。平成16年には大学院保健学研究科(修士課程)、平成19年には博士後期課程を設置し、教育・研究者の育成に加え、「慢性看護」「がん看護」「遺伝看護」などの専門看護師教育を通して高度実践看護師の養成にも取り組んできました。さらに令和8年4月には大学院医歯保健学研究科に看護学プログラムを設置し、教育・研究・高度実践を統合した新たな大学院教育体制のもとで、より高度な専門性を備えた看護人材の育成を進めていきます。 新潟大学は「自律と創成」を理念とし、教育・研究・社会貢献を通して社会の発展に寄与することを使命としています。本専攻ではこの理念のもと、保健学の視点から「人が生きる営み」を総合的に理解する教育を重視しています。すなわち、人の健康を「生命」「生活」「人生」という三つのライフと、それらを取り巻く社会・自然・文化などの「環境」との相互関係の中で捉え、総合知に基づく看護実践と研究を推進しています。 教育課程では、看護師資格を基盤とし、保健師資格および助産師資格については高度な専門性を備えた人材育成を目的として選択制としています。これは、質の高い教育体制のもとで少人数教育を行い、それぞれの専門領域においてより専門性の高い実践能力を育成することを重視した教育方針によるものです。看護学専攻ではアーリー・エクスポージャー(早期体験型学修)を基盤として1年次から4年次まで段階的に臨地実習を配置し、新潟大学医歯学総合病院をはじめ地域の医療機関や保健センター、訪問看護ステーションなど多様な現場で学びながら、臨床実践力と地域包括ケアの視点を養います。また、医学科との合同講義や多職種連携教育を通して、専門職が協働して課題解決に取り組む能力を育成しています。 本学では、先導的グローバル社会を担う未来のリーダーの育成を目的とした教育プログラム「FLAGS(Future Leaders for Advanced Global Society)」を推進しています。本専攻でもこの理念を踏まえ、国際教育や分野横断型教育を積極的に展開しています。スリランカのペラデニヤ大学をはじめとする海外協定大学との学生交流やスタディツアーを通して、学生が異文化の医療や看護を体験しながら国際的視野と多文化理解を深める機会を提供しています。 さらに本学では、保健学研究科と自然科学研究科が連携した分野横断型教育「保健理工学コース」を展開しています。看護学と医工学・情報科学の視点を融合し、臨床ニーズを起点としたセンサー技術やAIの活用など、新しい課題解決型研究を進めています。看護学分野では、遠隔医療における触診のデジタル化、看護動作や生体運動のバイオメカニクス解析、災害看護や地域保健課題への取り組み、ゲノム看護学など、先端技術と看護実践を結びつけた研究を推進しています。 総合大学としての学際性、国際交流を通したグローバル教育、そして先端研究を融合した教育研究環境の中で看護を学ぶことができる点は、新潟大学看護学専攻の大きな特徴であり、本学で学ぶ価値であるといえるでしょう。 看護職に対する社会的期待はますます高まっています。看護の役割は医療機関にとどまらず、地域社会や国際社会へと広がっています。私たちは看護を科学的に探究し、その成果を社会に還元することで保健医療の発展に貢献していきます。 人の生命・生活・人生を支える看護を学び、社会に新しい価値を生み出す専門職として成長したいと願う皆さんを、新潟大学は心から歓迎します。 |
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