【開催の概要】
医師や看護師の働き方改革が推進されはじめ,他医療職種者へのタスクシェアリング,タスクシフティングが動き始めています.診療放射線技師においても,造影剤を使用した検査や核医学検査のために静脈路確保や抜針止血を行う行為などが業務範囲の拡大の対象となっています.これらの医療行為は厚生労働省が定めた研修を受けた後に実施できることとなっていますが1度の実技研修だけでは十分な習得は困難です.比較的規模の大きな医療施設においては,医師や看護師は院内でのOJT(On the Job Training)を通した教育プログラムが充実しており,実践されています.一方,診療放射線技師の場合は初めてのケースであり,各施設では教育プログラムの構築を模索しており,タスクシェアリングが滞っている実情があります.本講座の目的は,医療の質の維持向上かつタスクシェアリングの推進であり,OJTなど院内研修開催による管理職の負担軽減として,職場外(保健学科内)でのOFF-JT(Off the Job Training)の仕組みつくりとOJTとの組み合わせによる相乗効果の期待です.医師,看護師,臨床検査技師,臨床工学技士などの医療職種者においても,プログラム内容によっては教育者側としての参加やスキルアップ,他施設でのノウハウが学べる機会につながることを期待しています.
【想定する参加者】
医師,看護師の働き方改革の実践により,静脈路確保の実務が急務となっている施設.すでに,診療放射線技師が静脈路確保,抜針,止血を行っている施設において,業務拡大の実技資格を持った医療人を更に育成をしたいが,教育訓練の機会や機器がない施設.このほか,医療現場から一時的に離れていたが,再就職や職務再開のため研修を通して学びたい医療従事者も想定しています.関係する医療従事者の方々のご参加をお待ちしております.
【プログラム】
令和6年度 第5回 静脈路確保をはじめとしたOFF-JTプログラム(基礎編)
日時:令和 6年 7月 20日(土) 13時00分−16時00分
場所:新潟大学医学部保健学科 ヘルスサイエンス多目的室(A棟4階)
開会挨拶&案内
13:00-13:10(10分)山崎 芳裕(新潟大)
実習1:静脈路確保(使用機器の仕組みの理解と組み立て,設営と撤去とその方法を含む)
13:10-14:30(80分)折笠 康宏 先生 (JA新潟厚生連 長岡中央綜合病院 放射線科前技師長)
休憩15分
実習2:動脈造影(清潔操作とカテーテル手技,使用機材の準備と検査の流れの理解,撤収方法を含む)
14:45-15:50(65分)新潟県内のファシリテータなど
アンケート回答
15:50-15:55(5分)市川 翔太(新潟大)
閉会挨拶
15:55-16:00(5分)山崎 芳裕(新潟大)
【必要機材】
本学のファントムや消耗品を使用しますので,受講者が準備する機材はございません.
【参加登録URL】
https://forms.gle/2MKubUTtona8UmkV6
【参加費】
原則無料
【募集人数】
30名程度.
お申し込み人数によっては,募集締め切り後にお断りする場合があります.
【申し込み締め切り】令和6年 7月15日(月)(ただし定員に達し次第締め切ります)
お申し込みありがとうございました.

【運営スタッフ】
山崎芳裕・市川翔太(新潟大学)