2024年2月9日(金)

本学大学院保健学研究科看護学分野の柿原奈保子准教授らの研究グループ(検査技術科学分野の佐藤英世教授、放射線技術科学分野の笹本龍太教授ら)の論文が2024年2月6日付けで科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。

 本学大学院保健学研究科看護学分野の柿原奈保子准教授らの研究グループ(検査技術科学分野の佐藤英世教授、放射線技術科学分野の笹本龍太教授ら)は、がんの放射線治療で副次的に生じる照射性皮膚障害を低減するため看護ケア方法を開発しています。これまでは乾燥肌に対する対処療法が一般的とされており、放射線照射によるダメージの低減に対するケアは確立されていませんでした。本研究では、ヒトケラチノサイトを用いて照射によるダメージ軽減効果について検討しました。その結果、通常の白繭由来セリシンでは緩和効果は見られませんでしたが、フラボノイドを豊富に含む緑繭由来セリシンはX線照射による細胞障害を軽減しました。さらに、緑繭由来のセリシンは、活性酸素種と脂質過酸化のレベルを減少させました。本研究結果は、緑繭由来セリシンがX線照射による細胞へのダメージを緩和する効果があることを示唆しており、放射線治療による皮膚ダメージを軽減し、がん患者のケアに新たな道を開く可能性を示しています。本研究成果は、2024年2月6日、科学雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。

https://www.nature.com/articles/s41598-024-53712-x
 

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