2022年3月16日(水)
検査技術科学分野の大学院生らが、歯の切削に付随して起こる象牙芽細胞再生における象牙芽細胞下層細胞の役割を明らかにしました
今回、医歯学総合研究科硬組織形態学分野の大島勇人教授、保健学研究科検査技術科学分野の佐野拓人さん(博士後期課程2年)らの研究グループは、歯の切削に付随して起こる象牙芽細胞再生過程における象牙芽細胞下層細胞の役割をマウスを用いた動物実験で明らかにしました。
概要は次の通りです。歯の切削で損傷を受けた象牙芽細胞が術後1日で変性し、ネスチン反応が消失しましたが、術後3〜5日にネスチン陽性象牙芽細胞様細胞が歯髄・象牙質界面に配列し、修復象牙質形成を開始しました。(象牙芽細胞の分化マーカーである)ネスチンのセカンドイントロンエンハンサーにGFPを組み込んだ遺伝子改変マウスを用いた実験で、GFP陽性細胞が、象牙芽細胞ではなく、象牙芽細胞下層に存在して、歯の外的侵襲後に、ネスチンタンパク質を発現して、象牙芽細胞様細胞に分化することが明らかとなりました。なお、本研究成果は、2022年3月15日付で、Journal of Oral Biosciences誌に掲載されました。
詳細については、Journal of Oral Biosciences, Vol 64, No. 1をご覧下さい。