テーマ
入院と在宅をつなぐ ‘外来看護’
~その人らしさに伴走する地域包括ケアに向けて~
学術集会長
新潟薬科大学 看護学部長 定方 美恵子
地域包括ケアシステムは重度な要介護状態になっても可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されることを目指してきました。第17回学術集会ではその目途とされた2025年に注目し、「ついに来た2025年!地域で患者を支えるために~今 求められる家族へのアプローチ~」をテーマに池穂波学術集会長のもと、久々の対面集会が盛会のうちに開催されました。
さて、第18回のテーマですが、「入院と在宅をつなぐ ‘外来看護’~その人らしさに伴走する地域包括ケアに向けて~」をあげました。
地域で患者を支えるアプローチの中心には、地域医療や在宅医療といった地域での展開が注目されてきました。一方で入院による医療と在宅での医療の間にある外来が担う役割は高度化・多様化し、地域包括ケアの理念においてもますます重要視されています。入院と在宅をつなぐカギとなる外来医療・看護について調べてみますと、令和4年に「地域包括ケア推進のための外来における看護職の役割把握調査事業報告書」(編集・発行:公益社団法人日本看護協会、問い合わせ先:厚生労働省医療政策部医療制度課)が提出されていました。
その結びには、地域全体で質の高い外来看護を提供できるよう地域における外来看護の連携体制を構築すること、外来看護機能と外来看護職員配置のあり方を明確にすること、タスク・シフティングの推進と人材育成支援、以上の3つの課題があげられました。
外来看護はともすると病棟での看護に隠れてしまいがちな存在です。しかし、治療を終え回復の過程で自分のからだの調子を確かめながら試行錯誤する患者を支援するために、あるいは地域包括ケアへの移行をスムーズにするために外来看護の役割は重要です。また、看護が力を発揮できる外来関連の診療報酬の動向を知ることも欠くことはできません。
そのために何が必要なのか、どのような実践が可能なのか、学会の場で意見を交流したいと思います。ペイシエントジャーニー(患者の旅路、Patient Journey)という言葉があります。病気を認知し、治療を受け、回復に至るまで、あるいは最期を迎えるまでのプロセスをいいます。当事者が求める旅路を看護者として伴走し、旅路をサポートするためにはまだまだ私たちには努力すべき課題があるように思います。
2026年10月3日(土)新潟薬科大学西新潟中央病院キャンパスで、外来看護に焦点を当てて、実践に活かす知見をみなさまと共有していきたいと願っています。
