最近、人文・社会科学の広い領域で、「物語narrative」が一つのキーワードになっています。また医療の領域でも、NBM (narrative based medicine)という言葉が象徴するように、「物語」が注目を集め始めています。私の専門である生命倫理学、医療倫理学にとっても非常に重要な概念であると考えています。もっといえば、倫理学というものに対して、大きな意味を持ってくるように考えています。
 この「物語」という概念、あるいはそれを考える「物語論narratology」という学問は、もとは文学批評の領域のものでしたが、学問の垣根を超えて「参照」されているようです。ここでは、文学的な物語論ではなく、生命、医療というものを考える上で「物語」とは何なのかについて研究を行っています。


■ 人生紙芝居が素晴らしい ! 
 

    静岡県西伊豆町の宅老所「みんなの家」の奥田真美さんをお招きして、人生紙芝居の講習会を行いました。まさに、「これぞナラティヴ・アプローチ!」という内容でした。何が素晴らしいかと言えば…〈続きはこちら〉

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〈物語〉とは何か  

    NBM(narrative based medicine=「物語に基づく医療」)というものが注目されるようになってきています。この背景にある物語論(narratology)は、文学批評の領域にとどまらず、人文・社会科学の広い領域で大きな関心を集めています。このエッセーは、それについてごく簡単に見通しを述べたものです。

 

■生命倫理学・医療倫理学の方法としての物語論

  • 著書『医療倫理学の方法』で、その概要を述べ、各論への応用を例示しました。

  • 『ナラティヴと医療』ほか、このテーマで他の研究者と共同で書籍等を刊行しています。また、このテーマに関連して、いくつかの論文を執筆していますので、業績一覧をご参照ください。

  • このテーマで、本年(もしくは来年)に共著の書籍を刊行する予定です。
  • 現在、科学研究費補助金を得て、「原則論」と「物語論」の関係についての研究を行っています。2009年度までの計画で、終了後報告書を公開する予定です。